介護テクノロジーとノーリフティングケアが介護現場にもたらした、様々な効果をご紹介します。
数字で見る 介護テクノロジー・ノーリフティングケア利用の効果
(効果1)介護テクノロジーによる時間的余裕の創出
介護テクノロジー導入により、68.7%の事業所で利用者さんとの時間が増えています。
※1 コミュニケーション、食事、入浴などの業務を指します。
※2 間接業務は記録、報告、清掃、配膳等、利用者さんと直接関与しない業務です。
出典:令和2年度ICT 導入支援事業 導入効果報告まとめ(出展:厚生労働省老健局 認知症施策・地域介護推進課
(効果2)腰痛発生ゼロ!
大分県ノーリフティングケア先進施設アドバンス7施設では、業務による腰痛保有率20%以下!
マスター2施設では、業務による腰痛発生ゼロ!を達成。
*介護施設での腰痛保有率は70%程度。全人口における腰痛保有率は20%~35%と言われています(※3)。
ノーリフティング先進施設、アドバンス、マスターについてはこちら
出典
※3 令和2年度ICT 導入支援事業 導入効果報告まとめ(厚生労働省老健局 認知症施策・地域介護推進課)
※4 オープン大分2021.12.1号(日本ノーリフト協会調べ)
職員さんの声 特別養護老人ホーム Greenガーデン南大分
特別養護老人ホーム Greenガーデン南大分
河部 一枝さん (介護職歴:20年)
これまで、抱える介護や手書きでの記録を経験してきました。
ICTの活用について、見守りシステムでは、利用者さんの状態の把握をその場で画面を通してすぐに行うことができ、身体的・精神的な負担が軽減しました。また、インカムですぐにヘルプをお願いできるため、安心感があります。さらに、その場での介護記録入力や夜間巡視ゼロを実践することで、時間的な余裕
が生まれ、他の業務に時間を割くことができています。巡視ゼロにより、利用者さんの良眠にも繋がるといった効果も実感しています。
現職場は、ノーリフティングケアやICTの活用により働きやすい環境であり、将来を見越した先進的な施設であると日々感じています。
特別養護老人ホーム Greenガーデン南大分
神志那 知子さん (介護職歴:20年)
以前の職場では、利用者さんを抱えて移乗させるのが普通でした。現職場で実際にノーリフティングケアを体験した時は、身体への負担が全然ないと感じました。また、利用者さんも気持ちよさそうに介護を受けられているのに驚きました。
例えば、以前の入浴介助では身長の高い方や、拘縮がある方等はバスタオルを敷きこんで職員2~3人で移乗していました。現在は、スリングシートを使うことで、1人介助で行えています。
また、不安を取り除くように、世間話で場を和ませながら介助するもできています。介護テクノロジー・ノーリフティングケアによって抱え上げたり、職員を呼んだりする時間は省かれていると思います。
身体のことも考えると、お互いに安全で楽な介護ができているので、いろんなところに波及したらいいなと思います。
職員さんの声 特別養護老人ホーム 四季の郷
特別養護老人ホーム 四季の郷
渡邊 栞奈さん(介護職歴:6年)
ノーリフティングケアにより、当施設では「抱える介護」がほとんどありません。リフトだけでは無く、スライディングボードやシートを活用し、安心安全な介護に繋がっています。
ICTではインカムを導入しています。導入前は、職員がどこにいるのか?何をしているのか?が分かりにくく、連携がうまく取れないことがありました。インカム導入後は、離れた場所にいる職員とのコミュニケーションがリアルタイムで可能となり、
職員間の連携が向上し「お客様を待たせる事」がなくなりました。
例えば、手伝ってもらいたいときにインカムで発信すると、居室の近くにいる職員がすぐに駆けつけてくれます。その他にも、インカムと見守りシステムも連携しており、お客様の状況に応じて職員がすぐに行動できるようになりました。今後もICTを利用し職員間の連携の精度を高め、お客様の満足度向上を図りたいと思います。
私は四季の郷でお客様に「ありがとう」と言ってもらえることが本当に嬉しいです。入職し7年目になりますが、お客様に役立てているか不安な時もあります。でも、何でも相談できる上司・先輩がおり、多くのことを学ぶ中で日々やりがいを感じています。何よりこの仕事が大好きです。
今後も職員に頼りにされ、何よりお客様からの「ありがとう」と言う言葉を言ってもらえるように、頑張っていきたいです。
特別養護老人ホーム 四季の郷
安東 俊一さん(介護職歴:13年)
ノーリフティングケアの導入後、職員の腰痛の発生率は低下し、お客様の身体機能の維持・改善、拘縮の予防などの効果がありました。私自身、過去腰痛があり、肉体的に一生できる仕事ではないと感じていましたが、ノーリフティングケアにより身体的負担が大きく軽減し、年齢を重ねても働き続けることができると考えています。
ノーリフティングケアの本格的な導入は職場の働き方についても深く考えていくことにも繋がります。
ひとつひとつの業務内容、職員の動きなどを分析し、それぞれの必要性を検討し改善、また不要なことは止めるようにしました。今までしていたことが本当に必要なのか、もっと効率的にできないかなどを常々考えるようになりました。そういった意識を持つことがとても大事だと思います。職員全体のその意識が広がるようになり、全員でよりよい職場づくり、より良いサービスの提供を目指すようになってきていると思います。介護のICT化もその内のひとつだと考えます。
わたしは介護の仕事が好きです。介護の仕事はお客様の日常生活にとても深く関ります。その中でお客様の笑顔をみるとやりがいを感じます。介護の仕事は自分を大きく成長させてくれるものとも考えています。私は介護の仕事を続けていき、職員とお客様双方が幸せに生活できるような施設づくりをしたいと考えています。介護のプロとしての誇りを持って働いていきます。